2013/ 6/ 6 更新

平成24年度 家畜輸出入に関するセミナー

 平成25年3月8日(金)、「平成24年度 家畜輸出入に関するセミナー」を開催しました。


開催にあたって
  我が国の畜産情勢は、飼料価格や燃油価格等の生産資材が高止まりしている一方で、景気回復への期待感が高まっているものの、個人消費や畜産物価格は伸びず、一段と厳しさを増しています。更に、生体家畜の輸入を取り扱う当協議会会員にとっては、これらに加えてこのところの円安状況が更に重くのしかかっています。
  一方、家畜衛生面では、昨年は、口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザ等の重大な疾病の国内発生がなく、平穏な一年でした。しかしながら、周辺のアジア諸国では、中国や台湾の口蹄疫の続発など、我が国への侵入リスクは引き続き高い状況にあります。これらの家畜の伝染病が我が国へ侵入するのを阻止するため、動物検疫所による動物や畜産物の輸入検疫に加え、改正された家畜伝染病予防法に基づく新たな水際対策が進められています。また、国内防疫としては、飼養衛生管理基準の遵守や防疫演習等による発生予防措置の徹底が図られています。 当協議会では、これらの諸施策について、あらゆる機会を通じて会員の皆様に周知と協力依頼を行ってきています。
  当協議会では、会員の畜産及び家畜衛生・公衆衛生に対する知識の向上と家畜の円滑な輸出入を図るとともに、会員以外の皆様に対するこれらの普及啓発のため、セミナーを開催してきています。セミナーでは、これまで、BSE研究、家畜のサルモネラ対策、新システムによる家畜の輸出入手続き、穀物飼料の需給動向、動物インフルエンザの防疫、アニマルウェルフェア、国際化と我が国の畜産、畜産臭気対策など、その時々の話題となっているテーマを取り上げて参りました。今回は、新たな水際検疫対策を展開している「動物検疫の最近の情勢」と家畜の輸入において質的・量的に最も関係が深い国である豪州の「生体牛を含む牛肉供給体制等」をテーマとして開催いたします。
  本日のセミナーが当協議会会員をはじめ、関係者の皆様の業務推進の一助となることを願っております。
平成25年3月   一般社団法人 日本家畜輸出入協議会
理事長 中塚 眞五


酒井 氏

「動物検疫をめぐる最近の情勢」

農林水産省 動物検疫所 企画管理部 調査課長 酒井 一彰 氏

●我が国の家畜防疫体制
・動物検疫所による水際防疫
●動物検疫所の取り扱う法律
・各法律とその目的、主な検疫対象物、検疫対象疾病
●動物検疫所の組織・体制
・各支所や出張所など。動物けい留施設のある支所
●動物検疫所の配置と指定港
・全日本の動物検疫所の配置や指定港について
●家畜伝染性予防法に基づく輸入禁止について
・施行規則第43条の表に基づく説明
●偶蹄類、馬、家きん等の輸入検査
・輸入検査の流れの説明図。グラフによる輸出入頭羽数推移の説明
●畜産物の輸入検査の流れ
・輸入検査の流れの説明図。グラフによる各畜産物の輸出入推移の説明
●犬や猫等、霊長類の輸入検査の流れ
・輸入検査の流れの説明図
●水産動物の輸入検査
・輸入検査の流れの説明図
●検疫探知犬
・探知犬、探知業務について
●入国者に対する水際検疫の強化
・出国者への注意喚起、入国者への質問、国民への周知
●防疫資材の保管
・除染テント、移動式焼却炉、広域防除機、泡殺鳥システムなど
●動物検疫所のシステム
・「ANIPAS」などの運用や改良
JLTA 事務局から
農林水産省 動物検疫所は WEBサイト にて、各種情報を公開しています。

北野 氏

「豪州牛の生産と輸出」

MLA豪州食肉家畜生産者事業団 トレード・リテール シニアマネージャー 北野 秀一 氏

【 2012年の実績 】
●オーストラリア産牛肉
牛飼養頭数、と畜頭数、牛肉生産量、牛肉輸出量
●オーストラリア産羊肉
羊飼養頭数、ラム肉生産量、ラム肉輸出量
●2012年の対日輸出量
・オーストラリア産牛肉とラム肉
【 オーストラリア牛産業予測 】
●降雨状況
・2009〜2012年
●豪州/総飼養頭数
・1995〜2012年(見込み)。2013〜2017年までの予測
●成牛/と畜数推移
・1995〜2012年(見込み)。2013〜2017年までの予測
●雌牛/と畜数推移
・1995〜2012年(見込み)。2013〜2017年までの予測
●牛肉生産量
・1995〜2012年(見込み)。2013〜2017年までの予測
【 肥育場動向 】
●肥育場頭数/推移
・2000〜2012年
【 豪州牛肉輸出・動向 】
●牛肉輸出量/推移
・1995〜2012年(見込み)。2013〜2017年までの予測
●主要輸出先
・日本、米国、韓国、その他
●牛肉輸出/日本向け
・1995〜2013年(予測)
●牛肉輸出/日本向け - 部位別
・各部位別のパーセンテージ
●牛肉輸出「その他」市場向け
・1995〜2013年(予測)
JLTA 事務局から
MLA豪州食肉家畜生産者事業団は WEBサイト にて、各種情報を公開しています。

三浦 氏

『牛肉のマーチャンダイジングの提案
    −ニッポンの「精肉売り場」を進化させろ!』

株式会社商業界 取締役 三浦 美浩 氏(月刊食品商業 編集長 兼 編集本部統括)

●消費者の実態、家庭生活の変化とスーパーマーケットの危機
・増税目前、社会保障の不安で財布のひもは締っている
・年収300万円台が増加し所得格差は大きくなっている
・少子化、高齢化で家庭での食品の購入は減少している
・「2人以下世帯」が過半数を占め客単価は低下している
・異業態、ディスカウント勢力が台頭し競争は激化している
・調理時間が短い主婦、料理をしたことのない人口が増えている
・包丁やまな板、鍋がない家庭が増加し、調理は電子レンジとフライパンだけの主婦が増加している
・ゴミや無駄を極端に嫌う消費者が多くなっている
・一方で、調理をする男性が増えている、料理が“格好いい”と考える人も増えている
●5つの視点の家庭の食卓の問題解決法
・買い物、メニュー、下ごしらえ、調理、後片付け
●家計が大変な時代の精肉、肉料理の強みとは?
・比較的低価格で、それに比べて栄養価が高い
・ハレシーンにも普段のシーンにも対応しやすい
・子供でも食べやすい、好き嫌いが少ない
・商品の加工度が高く、魚に比べて比較的調理がしやすい
・外食企業が多く、全国のみんなが知っているメニューが数多くある
●調理不在時代、競争激化時代のスーパーマーケットの精肉の弱みとは?
・低価格の競争がますます進み、ロープライスばかりの競争になっている、価値の訴求がない
・高齢化も進み肉の消費量自体が減少をしている(と思っている)
・脂が多く、高カロリーで“ヘルシーでない”イメージがぬぐい切れていない
・牛肉より豚肉、豚肉より鶏肉へと消費が移り単価が下がっている
・外食企業が多く、業態を超えた競争が激化している
・安全、安心への不安、国産信仰がぬぐい切れていない
・季節感がない、ハレシーンも普段のシーンも薄切り肉中心で、調理のメニューがワンパターン化している
・電子レンジだけでは調理ができない、フライパンだけのメニューも少ない
・シンプルな料理こそ調理を失敗したくない(特にステーキ)
・特に牛肉の“中食分野”の商品化が進んでいない、食べてもらうチャンスがない
  【 これらの「不」を解決することが肉の消費拡大、精肉部門の強化につながる 】
●プライムランドビーフとオーストラリア牛肉の安全・安心
・ヤオコーのオリジナル商品と“バーチカルマーチャンダイジング”に対する自信、自負を持つこと
・震災後の変化する国産信仰、今こそ改めて売り手側の科学的、合理的、理論的、そして徹底的な説明が求められる
・“健やかに育った牛”こそ健康な食品であることをアピールする
●先進チェーン各社の肉消費拡大の取り組み
・経済的メニュー “ごちそうをお腹いっぱい” で売る
・家族みんなで“よりどりをいろいろな味で” で売る
・簡単メニュー“お肉で簡単調理” で売る
●先進チェーン各社の肉消費拡大の取り組みA
・新しい食シーン“違った調理、TPOS” で売る
・健康訴求“体に良い” で売る
・徹底した低価格“驚きの安さ” で売る
・お試し便利メニュー“惣菜化” で売る
●まだまだ可能性のある肉もっともっと“トライ”しなくてはいけない!
・経済的、ごちそうメニューのニーズはますます高まる
・店舗の収益でも貢献できる肉部門の重要性は増している
・肉を食べない人は少ない、まだまだできること、肉部門のチャンスは大きい
  【 チェーンストアの最大のメリット=「様々な立地、客層、店舗で仮説と検証の数が多いこと」】
  【 このメリットを生かす各店の意欲的な取り組みが重要 】
JLTA 事務局から
株式会社商業界は、商業界.Net にて、各種情報を公開しています。