2017/ 5/26 更新
平成28年度 家畜輸出入に関するセミナー
平成29年3月10日、「平成28年度 家畜輸出入に関するセミナー」 を開催しました。
開催にあたって
一昨年の秋TPPの合意に辿り着き、我が国畜産への影響を最小限に食い止めるべく様々な予算措置が進められております。
そのような中、秋以降、新たな風が吹きましたことから2国間対応再燃といった不透明な状況にありますことは、
皆様、ご承知のとおりかと存じます。
国内ではインバウンド、輸出促進と景気のよいかけ声が響いております。
他方、生体牛の国内取引価格の上昇が続いておりますことから、畜産農家の皆様には海外からの導入へと私達 協議会会員への相談も増加しておりますが、家畜の輸入に際しましては、家畜の資質、現地価格、輸出国での検疫、 輸送、日本での輸入検疫等に要するコストも含め総合的に検討されて実行に移されておりますことから、畜産物需給、 消費動向、海外情勢や為替動向、国内生産者の要望に、これまで以上に注視・把握に努めて、 輸入家畜の国内供給を通して我が国の畜産振興に寄与して参りたいと考えております。
このような中、畜産物の安定供給の阻害要因のひとつに家畜の伝染性疾病があります。現在、 攻めの農林水産業のための諸策が積極的に進められ、畜産物の輸出促進のため農林水産省では攻守立場が入れ代わり 相手国の厳しい条件のハードルをいかに低くさせるかをポイントに、科学的知見に基づいた動物検疫協議が継続され、 シンガポールやブラジルへの輸出といった成果も見えております。このような状況下で、 国内において家畜の伝染病が確認されますと、畜産物の輸出が阻害されることとなります。 関係者の方々の国内防疫の徹底並びに健康な家畜の輸入をめざした不断の努力により、 危機的な家畜の伝染病の発生はありません。
しかしながら、各国において高病原性鳥インフルエンザが、中国、韓国台湾といった近隣諸国では口蹄疫が、 さらにロシアや東欧諸国ではアフリカ豚コレラが、継続的又は断続的に発生しています。このように、 我が国への侵入リスクは極めて高く、さらに、2020年を見据えたヒト・モノの移動が活発となるなか、 動物検疫所による徹底した水際防疫対策と動物衛生課を中心にした国内防疫の徹底が図られています。
当協議会では会員並びに関係者の方々への畜産、家畜衛生、公衆衛生という分野の連帯効果を期待しまして、 毎年、情報提供の場の一つとしてセミナーを開催してきております。本日は「牛及び豚のうち純粋種の繁殖用のもの 並びに無税を適用する馬の証明書の発給に関する手続きについて」と、「最近の家畜衛生をめぐる情勢」を演題として、 講演会を開催いたします。
この度のセミナーがご参集の皆様方の業務推進の一助となりますよう、祈念しております。
国内ではインバウンド、輸出促進と景気のよいかけ声が響いております。
他方、生体牛の国内取引価格の上昇が続いておりますことから、畜産農家の皆様には海外からの導入へと私達 協議会会員への相談も増加しておりますが、家畜の輸入に際しましては、家畜の資質、現地価格、輸出国での検疫、 輸送、日本での輸入検疫等に要するコストも含め総合的に検討されて実行に移されておりますことから、畜産物需給、 消費動向、海外情勢や為替動向、国内生産者の要望に、これまで以上に注視・把握に努めて、 輸入家畜の国内供給を通して我が国の畜産振興に寄与して参りたいと考えております。
このような中、畜産物の安定供給の阻害要因のひとつに家畜の伝染性疾病があります。現在、 攻めの農林水産業のための諸策が積極的に進められ、畜産物の輸出促進のため農林水産省では攻守立場が入れ代わり 相手国の厳しい条件のハードルをいかに低くさせるかをポイントに、科学的知見に基づいた動物検疫協議が継続され、 シンガポールやブラジルへの輸出といった成果も見えております。このような状況下で、 国内において家畜の伝染病が確認されますと、畜産物の輸出が阻害されることとなります。 関係者の方々の国内防疫の徹底並びに健康な家畜の輸入をめざした不断の努力により、 危機的な家畜の伝染病の発生はありません。
しかしながら、各国において高病原性鳥インフルエンザが、中国、韓国台湾といった近隣諸国では口蹄疫が、 さらにロシアや東欧諸国ではアフリカ豚コレラが、継続的又は断続的に発生しています。このように、 我が国への侵入リスクは極めて高く、さらに、2020年を見据えたヒト・モノの移動が活発となるなか、 動物検疫所による徹底した水際防疫対策と動物衛生課を中心にした国内防疫の徹底が図られています。
当協議会では会員並びに関係者の方々への畜産、家畜衛生、公衆衛生という分野の連帯効果を期待しまして、 毎年、情報提供の場の一つとしてセミナーを開催してきております。本日は「牛及び豚のうち純粋種の繁殖用のもの 並びに無税を適用する馬の証明書の発給に関する手続きについて」と、「最近の家畜衛生をめぐる情勢」を演題として、 講演会を開催いたします。
この度のセミナーがご参集の皆様方の業務推進の一助となりますよう、祈念しております。
平成29年3月 一般社団法人 日本家畜輸出入協議会
理事長 野澤 毅一郎
理事長 野澤 毅一郎
「牛及び豚のうち純粋種の繁殖用のもの並びに
無税を適用する馬の証明書の発給に関する手続きについて」
農林水産省生産局畜産部 畜産振興課畜産技術室
花村 瞳 氏
花村 瞳 氏
- ■主な内容
- (1)無税を適用する証明書の発給に係る法令等
- (2)税率別表
- (3)無税を適用する証明書の発給に係る省令
- (4)無税を適用する証明書の発給に係る手続き
- ①必要書類
- ②申請から交付までの手順
- (5)無税を適用する証明書交付実績
- (2)税率別表
- ■主な内容
- ・家畜伝染病予防法の概要
- ・近隣アジア諸国を中心とした海外における口蹄疫の発生状況
- ・海外における高・低病原性インフルエンザの発生状況とそれに伴う我が国の措置
- ・口蹄疫等の侵入防止のための水際検疫の強化
- ・日本における動植物検疫探知犬の概要
- ・携帯品として持ち込まれる畜産物に対する検疫対応の強化
- ・家畜伝染病の発生状況
- ・高/低病原性鳥インフルエンザ対策の概要
- ・我が国におけるBSEの発生状況
- ・世界のBSE発生件数の推移
- ・BSE対策の実施状況
- ・日本のBSEステータスの認定、各国におけるBSE対策の概要
- ・ヨーネ病対策
- ・EBL(地方病性牛白血病)の現状と対策
- ・PED(豚流行性下痢)対策
- ・オーエスキー病対策
- ・家畜伝染病予防法に基づく飼養衛生管理基準の認定
- ・農場段階におけるHACCP方式を活用した衛生管理の推移
- ・農場のHACCP認証農場について
- ・近年の家畜衛生に関する国際協力について
- ・諸外国との検疫協議による輸出環境基準について
- ・日本からの畜産物の輸出に関する動物検疫の現状
- ・近隣アジア諸国を中心とした海外における口蹄疫の発生状況